「契約」という概念は、将来汎用的に通用する大きな「理念」(人類が共通に求めるべき「概念」)となり得ると考え、「契約の相談室」といたしました。
「契約」は「法」を超克することができると考えます。(「法の支配」社会に替わりあるいは補完し「契約の支配」社会を実現すべく歩を進める時ではないでしょうか。)
元来「法の支配」がここを目指したのかも知れませんが、その「用語の使用実態乃至一般通念」は「世俗的」と化し、実際に「果たしている機能」としても、多元・多様な社会環境に対応しきれず「機能不全」に陥っています。
一方で、依然として権威を保っています。(ある種「絶対として君臨」している。)
したがいまして、時の経過と共に「固定化」し相対埋没(地盤沈下)するのではないかと危惧するのは私だけではないと思われます。
多元・多様化した世界では、「法の支配」という概念では、世の中に存在する諸種の規範(道徳規範、宗教規範、習俗規範、法規範など)を統合することは出来ず、元来その機能を有する「契約」にそのポジションを譲らざるを得なくなると考えられるのです。理の必然と考えられます。
「法の支配」において、個々に「特有な事情」は「特有」として容認(捨象)しています。これが「法の支配」の特徴です。「最大多数の最大幸福」を狙いとしているからで、「法の支配」の限界です。
一方「契約」は元来、個々多様なニーズに即応して、自由に結ぶことが出来る機能を有しています。「法の支配」社会において「法律」によって、そのような世界に封じ込められてきたということが出来るのかも知れません。「絶対君主」的な世の権威者の都合によってか、あるいはその世の理の必然によってか。(参照!「契約とは」)。
「契約」によって、新たな地平を創造する時です。
「契約の原点」は「個々に特有な事情(不足・不備・不幸等)」を契約により相互補完・共助し契約当事者を総体とし高みに導き(win-win関係構築)、「個々の幸福実現」に導くことを狙いとします。
当「契約の相談室」はこのような「winーwin関係構築」方策形成のサポートを目的とし、その日々の役割を果たしていきたいと考えています。
新たな「契約づくり」を「契約の原点」に立ち返り、共に知恵を絞り汗をかきながら進めたく、連帯・連携(協働)くださいますようお願い致します。
アーク総合
代表 原田 豊
2016年3月
【追記】
・「契約法」のあり方(特に「民法」改正)が論議されていますが、その流れに賛成です。当室は「契約自由の原則」の理念をベースに以上の活動を推進するものです。
まして、「社会契約論」を説くものではありません。現実社会の実務者であり、個々人の幸福の有り方を追求するものです。
「社会契約論」は、「国家」「統治」のありかたを追求しましたが、今まさに「追求すべき」は、個々人の「契約のありかた(関係性のありかた)」なのだと考えています。歴史の流れは、そのような「個」からの民主主義への転換点にさしかかっているのではないでしょうか。
(結果として「国家」「統治」のあり方を問う活動に帰着するかもしれません。遠い将来か?)
遠くとも、千里の道も一歩から!です。「個々の関係構築から」始めます。